それでは、環境問題、水資源の危機について、アラル海のことを最後にお話したいと思います。
アラル海は、カザフスタンとウズベキスタンにまたがる湖で、かつては世界で4番目の面積を誇っていました。1950年代にスターリン時代の旧ソ連が実施した綿花栽培のための灌漑(五カ年計画の一環として行われた)や、アムダリア川の上流部にカラクーム運河を建設した事により、アラル海に流れ込むアムダリヤ川とシルダリヤ川の流量が激減し、急激に面積が縮小しています。事実、1960年に比べて、水面が15 m以上低下し、面積が62%、水量が84%も減少、塩分濃度が6倍以上になりました。これにより、アラル海にいた魚などの動物の大半が死滅し、名産であったキャビアや缶詰などの周辺産業もほぼ全滅しました。かつては漁獲量が年間5万tもあった漁業も失われました。中にはゴーストタウン化した地域もあるようです。
アル・ゴア著の「不都合な真実」で、その衝撃的な写真をみることができます。砂漠の中にポツンと残されている船。湖が干上がったのだ、ということが、一見して最初は気づきません。
消滅に向かっているアラル海とアラル海に注ぐ国際河川の利用をめぐり、周辺諸国が水資源を奪うための衝突をしないことを祈るばかりです。
環境問題 を知る All Rights Reserved. 2007 lastupdate:08/08/24